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第22回 日本LD学会 理事長講演要旨

  • 2013.10.13 Sunday
  • 06:41
インクルーシブ教育の中でLD教育の次の課題を考える

上野 一彦(日本LD学会理事長)

昨年の2012年11月、日本LD学会は設立20周年を迎えた。今日、学会員も8000人近くにまで大きく成長した。学会が2001年に「LD指導者養成プログラム」によって開始した、現在の特別支援教育士(SENS)もSVまで加えれば4000人を超えている。2009年には学会は一般社団法人、資格認定協会は一般財団法人し、社会的な責務を意識した認知度の向上と組織的な強化が図られた。
20周年の記念誌でも述べたが、学校や研究などの組織運営あたっては「20年」を一つの区切りとする考えかたがあるという。最初の20年は、創設の熱意や夢・希望があふれ、さまざまな障害や欠陥を覆い隠し成長していく。弱点があったとしてもそれを上回る熱意が補っていくわけである。しかし、次の20年のハンドリングは難しい。新しい次なる目標を上手に立て、転換していかないと組織は常套化、硬直化し、保ちつ続けるためにエネルギーを費やし、活力を失っていく。
学会がLDの子どもや人々に対して、次の時代に担う役割は、LDに対する国際的な情報の共有化と科学的で効果的な指導技術の開発ではないだろうか。また、用語や判断基準なども時代の変化の中で変わっていく。われわれは常にその動きのイニシアチブをとっていかなければならない。
LD学会は単なる専門家だけの学術研究団体ではない。当初の目的にも掲げてきたように先生と保護者と専門家(Teachers,Pearents & Professionals)によって構成されていることを常に意識すべきである。具体的な実践を重視した科学的研究である。
この20年間にわれわれはLDからさまざまなことを学んだ。
*LDはインビジブルな(見えない)障害であること
*LDは障害と健常の架橋となること
*障害はスペクトラム(連続体)で考えるべきであること
*支援やサービスは利用しやすく効果がなければその名に値しないということ
 この時代的転換ともいえるこの時期、国際的なLD概念の共有と見直し、インクルーシブ教育進展の中での支援教育システムの在り方、具体的な支援技術(AT)の将来的視点など、10年ぶりに実施された文部科学省の実態調査、さらには障害者差別解消法などがLD教育に及ぼすであろう影響などの観点から課題について考えてみたい。
 われわれが求めるものは、安心して子どもを任すことのできる学校であり、LDへの理解はすべての児童生徒への理解を促進する。この間、私自身は、障害を理解と支援を必要とする個性として考えることををお伝えしてきたが、それこそがすべての人々が求める、安心して歳をとっていける社会の実現であり、LDはまさにその格好のモデルなのである。
 (私は常々思う。往々にして組織の危機は、若者の未熟さによる失敗ではなく、老人の墨守であり跋扈であると。1992年に始まったLDの啓発の時代はこれでほぼ終わったと思う。今回の講演は、私が大会で行う最後の理事長講演である。)
キーワード:LD SENS  支援技術(AT)

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